スレート屋根表面の塗装が経年で剥がれてくると、雨水の流れが悪くなり、苔やカビが発生しやすくなります。苔やカビが発生すると、更にその部分に雨水が溜まりやすくなります。塗装(塗膜)により保たれていた防水性能が損なわれてくると、屋根材自体が水分を吸収し反りやヒビ割れに繋がります。
屋根の日当たりが悪い場所は、コケが生える原因となります。
1日中、日が当たりにくい北側の屋根や下屋根に生えることが多いです。
釘浮きの最大の原因は、棟板金を固定している木製の貫板の劣化や腐食です。
釘の浮きや錆によって釘穴が広がってしまうと、その部分から棟板金の内部に雨水が多く浸入するようになると、当然腐食し脆くなった貫板は釘を固定する力を失いますので、全体的な釘の浮きや抜けにも直結します。
棟板金は屋根の一番高い位置にあるので、風の影響を受けやすく、突風・強風または台風などの風圧を釘だけで耐えています。
グラグラと板金が揺さぶりを繰り返したりすると少しずつ釘が浮いてしまうと板金も徐々に浮いてきてしまいます。
まず既存の棟板金を全て取り外します。
棟板金は屋根の頂上や隅に設置されているものです。
そのため非常に雨風の影響を受けやすく、台風や強風で被害が発生しやすい部分なんです。
強風をきっかけに飛散したり、雨漏りなどの被害につながりますから、早い段階での補修や交換が大切です。
貫板は棟板金で覆われていますが、棟板金の繋ぎ目や釘穴、板金の隙間などから雨水が入り込むことによって腐食し、劣化を起こします。
貫板を新たに取り付けました。
これで棟板金をしっかりと固定できます。
屋根の頂上部には棟板金が取り付けられます。
屋根の形状によっては、棟に繋ぎ目や接合部分が生じる為、隙間ができないようコーキング材で塞ぐ必要があります。
屋根塗装の前に洗浄をする理由は屋根に付着した藻や苔などの汚れ、旧塗膜やチョーキングなどを落とすためです。
こういった不純物が付着したまま塗装をしてしまうと、屋根表面に塗料がしっかりと密着せずにすぐに塗膜が剥がれてしまう可能性があります。
このように屋根塗装前の洗浄は単に見た目を良くするだけではなく、塗料の密着を向上させて塗装後の塗膜の耐久性を良くするための大切な作業です。
屋根の棟板金等は、錆びが発生する場所なので屋根の塗装する前に先に鉄部を錆び止め塗装します。
これで棟板金の錆止め完成です。
下塗り塗料の一番の目的は、上塗り塗料をしっかり密着させることです。
屋根材と中塗りや上塗りに使用する塗料をしっかり密着させることで、耐久性を高め、すぐに剥がれてしまうといった事態を防ぎます。
屋根材と屋根材の間に適切な隙間と通気性を確保することで、雨漏りの原因である雨水の浸入を防ぐことができます。タスペーサーは、塗料との相性がよく、塗装がなじむため目立ちません。挿入されたタスペーサーは、縁切り作業を行った証。塗装工事完了後も、適切に縁切りしたかどうかが一目瞭然なので安心です。
中塗りが必要な理由の1つが、上塗りの塗料をしっかり密着させることです。
下塗りの塗料で中塗りの塗料を密着させ、中塗りの塗料で上塗りの塗料を密着させる事で、仕上がりの塗装にも厚みが出ます。
塗料がしっかり密着していなければ、塗装がすぐに剥がれてしまう原因にもなります。
中塗りの塗装を行うことで、塗料は耐用年数までしっかりと屋根を保護してくれるのです。
屋根の上塗りは、塗装工程の最後に行われる重要な作業で、屋根の外観や塗装面の保護、耐久性向上、美観の向上など、さまざまな効果があります。
上塗りの工程は、中塗りと上塗りは同じ塗料を使います。中塗りで塗料を密着させ、上塗りで厚みをつけながら色ムラがないように仕上げます。
これで屋根塗装の完成です。