モルタルの外壁、クラックがたくさんあるので心配ということでお問い合わせいただきました。
モルタルの外壁はクラックはつきものと言っても過言ではありません。
なぜモルタル外壁にクラックが入りやすいのか、そのメンテナンス方法はどんなものがあるのかを含めて工事の様子をご紹介します。
クラックとは、建物の外壁や内壁や基礎部分に生じる亀裂のことを指します。経年劣化や地震などの外的要因によって発生します。
幅1.0mm以上のクラックは、家の致命的な劣化につながる前に、直ちに補修を行うことを強くおすすめします。
幅1.0mm以上のクラックを補修せず放置すると、外壁からの漏水、鉄筋のサビ、爆裂現象のほか、シロアリの侵入、家の構造体の腐食などにつながるおそれがあります。
クラックに沿ってサンダーでUカットします。さらにその芯から周辺10センチ程度を削ります。
クラックのコーキング充填は、漏水の恐れがあるひび割れや、補修を行った後に再発の恐れがあるようなひび割れなどに適しています。
コーキングでクラックを補修した後、段差を無くす為にセメントで補修します。今回はカチオンタイトを使用しました。
前に塗った塗料が乾燥時間不足のまま次の塗料を塗ってしまうと、塗料の中の水分や溶剤が蒸発し、膨れ発生の原因になります。
モルタル外壁の塗膜が膨れた場合は、下地調整をしてから塗り替えを行います。下地調整とは、旧塗膜を削り取って平らに整える作業です。
今回は、カップサンダーを使って下地調整を行いました。
サンダーなどの回転する工具の先にワイヤーブラシやワイヤカップ、錆落とし用のディスクをつけて、錆や汚れを落としていきます。
折板屋根のケレン作業は、錆止め塗装や塗り替えを行う際に、下地と塗料の密着性を高めるために行います。
鉄製手摺りのケレンで、手摺りを塗装する前に錆や旧塗膜を剥がしたり、錆の凹凸を均したりします。
腐食している軒天を撤去すると、下地である垂木木材が見えます。
しかし、垂木木材は雨漏りの影響で部分的黒く変色し、腐食している部分がありました。
軒天の下地材ですので家の耐久性には影響しませんが、部分的に補強する必要があります。
残せる所は残しながら木材を抱き合わせて補強し、交換が必要な部位は新しい木材で再施工を行いました。
これで、陥没していた霧除けや腐食していた軒天材や下地も健康な状態です。
軒天に貼ったケイカル板はビスで固定しております。
元々は釘固定されていましたが、釘は経年劣化で抜けてくることがありますので、最近ではビス固定されていることが多いです。
塗装を始める前に、高圧洗浄機を使用して汚れや埃を洗い流していきます。
外壁は、紫外線や雨風にさらされていますので、大気中の汚れが壁に少しずつ付着し、溜まった汚れが、壁にくすみやカビ、コケを発生させます。
新しく塗る塗料を長持ちさせるために必要不可欠な作業になります。 なぜなら、高圧洗浄を行わないまま外壁塗装を行った場合、汚れの上から塗料が塗られるため、下地と塗料の密着性が低下し、塗膜の不具合が起こることがあります。
外壁にクラックや凹凸があると、上から塗る塗料がムラになったり、剥がれやすくなったりします。 そのため、微弾性フィラーを塗ることで、外壁の表面を滑らかにします。また、微弾性フィラーは、モルタル外壁の表面の細かなクラックを埋めたり、小さな巣穴や凸凹を埋めたりする事ができます。
また、微弾性によってひび割れの発生を抑える事もできます。
下塗りで下地を調整した後に耐久性のある上塗り材で中塗りを行っていきます。
モルタル外壁に塗装をする際に、下塗り、中塗りに続いて行われる仕上げの塗装工程の上塗り作業を行います。
錆止め材にも種類や色がありますが、今回は上塗りが青系の仕上げ色なのでグレー色の錆止め材で塗装しました。
中塗りからはいわゆる仕上げと塗料となります。この塗料の選定で耐用年数が変わってきます。
むらなく均一かつメーカーから指定された塗布量を保つことが大切です。
完成です。
錆び防止のための塗料を下塗りします。土台となる部分にしっかりと錆止めを塗装することで、錆びや腐食から守ってくれ劣化寿命を延ばすことができます。
こちらも同様に錆止めを塗っている写真です。
鉄骨中塗りは、鉄骨に下塗りを行った後に塗る塗料で、塗膜の密着性を高め、上塗りの品質を向上させる役割があります。
こちらも同様に中塗りを行っている写真です。
鉄骨の上塗りとは、鉄骨の塗装工程の最後のステップで、錆止め塗料の上から耐候性や耐久性を高めるために塗装を行うことです。
こちらも同様に上塗りを行っている写真です。